追想

空に向かって

空に向かって伸ばした手

この手が伸ばせる限り　何だってできると

全てを持っていると思っていた

同じように手を伸ばしていた　三年前の今日

あの日以来　信じてた

寝転んだ地面からは　太陽の温もり

伸ばした手を透かして空を見る

失(な)くさないと思ってたモノ
掴んでたモノ

つい半月前に逃げてった

からっぽの手　今度も何か掴めるだろうか

空虚な胸が少し寂しくて

背に感じる暖かさが懐かしい

あの日もやっぱりこうやって
空を見上げた

何かを願って手を伸ばして

手に入れたものは安息
手にしたものは友達

掴んだものは幸福だった

そして今日も手を伸ばす

今度は何が掴めるだろう

別れた過去を大事に抱いて

まだ来ぬ日々に想い馳せて

手を握る

空を掴もうと　未来を掴もうと

握りしめた手には温もり
過ぎ去った日々の想い出
これからの日々への希望

身体を起こし　前を見据える

一陣の風　通り過ぎた

覚悟は決まった

後は進もう　ただひたすら

またあの幸せ掴めること　信じて