第一章

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  キーンコーンカーンコーン   浩紀が夢の事を考えこんでいると、いつの間にかに今日最後の授業が終わってしまった。   すると、和也が帰り支度を終え浩紀のもとにきた。   「そんじゃ、夢の話は帰りながらするよ」   そう言いながら席を立った。   「わかった。それじゃあ行くか」     ………     二人は自転車で下校しながら話していた。     「それで、どんな夢を見たんだ?」   「それは…夢ってわかるんだけど、変にリアルでしっかり頭に残る夢なんだ」   「それで?」   浩紀は促されるまま夢の内容を話した。   ……   聞き終えた和也が口を開く   「たしかに変な夢だな。本の読みすぎとかじゃないのか?」   「そうかも……って、んなわけあるか!!」   「冗談だ……でも、なんでカギがメインなんだ?」   「わかんねぇんだよなぁ。まぁ、話聞いてもらってるし、ジュースでも奢っちゃる」   「サンキュ」   そういって、二人は自転車を止め、ジュースを買っていた。すると……   「……カギ」   和也がいきなり呟いた。   「なんだ?家のカギでも学校に忘れたのか?」   「バカか?違う、あそこにカギが落ちてるんだ」
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