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「お前達はそのカギが見え、拾い、ここに来た。お前達は選ばれたのだ。そのカギで扉を開け……」
「誰だ!?いったいこれはなんだ!?なんで俺達なんだ!?」
和也は言うが応えは返ってこなかった。
「いったい何なんだよ……」
浩紀の声も闇に溶け、二人と扉、そして、和也の手の中にある淡く輝くカギだけが残る。
「まぁ、扉の先に行けばきっとわかるんじゃないか?」
そんな中、浩紀の楽観的な声が響く。
「……あ、あぁそうだな。一先ず他にどうしようもない。行くしかない……か」
和也は、こんな時でも動揺しない浩紀に関心しながらも答える。
二人は何となく感じていた。日常が変わってしまうことを……そして、先に進むしか無いことを。
覚悟を決め、二人はカギを鍵穴に挿し、扉を開いた。
ギギギ……
扉は音をたてながら開いていく。
その瞬間、二人は目も開けられないほどの光に包まれた……
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