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『え…?』 『慎のお母さん、明日ウチ来るって』 嬉しくて、目を見開いた。 『ホント?お母さんが?』 『………うん』 おばさんの言葉の間が長い。 『…ねぇ、慎ちゃん』 『え?』 『お母さんと会って、ショック受けるかもよ?』 『なんで?』 『お母さんが、お母さんじゃなくなってたら、どうする?』 言っている事が理解出来なくて、首を傾げた。 『お母さんがお母さんじゃなくなるって、どういう意味?』 おばさんは悲しそうに目を細める。 『…慎ちゃんが大好きなお母さんは、もういないよ?』 『なんでわかるの?』 ハッと細めていた目を見開いた。 『……知らないよ?』 そう言うと、おばさんは居間に消えていった。  
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