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空を見て、慎は小さく溜め息を吐く。
天気は、あまり良くない。
てか全然良くねぇわ。
真っ暗な雲から、小さな水がポツポツと落ちてくる。
……最低。
――空は嫌いで。
つぅかむしろ大っ嫌いで。
こんなもの、なければいいのにって思うぐらい。
そういえば、何か、悲しいこと?って言えばいいのかな。
そういう時も、いつも雨だったと、思う。
――どれだけ空を見たって、辛いことなんて、吹き飛ばせない。
なあ、空見ろって言ったの、あんただろ?
なのに、何もなくさせたのもあんたかよ。
雨空を見ながら、小さく嗤った。
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