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「ふ~ん」
そっか、死んだのか、あたし。
そういえば記憶ないな。
バス停で死んだのかな。
紅茶おいしいなー。
きっと喫茶店とかじゃないから、無料なんだろうな。嬉しいなぁ。
「ふーん、って君さぁ、ショック受けたりしないの??」
顔無し黒頭巾が問い掛けてきた。
心底不思議そうだった。
そりゃ不思議だよね。
死にました、はいそうですか。
そうならないよね普通(笑)
「生きててもなーいいことなかったし。まぁ彼氏がいたけど、そんな好きじゃなかったのかも」
厨房で忙しそうに働いてた裕司。
朝とか寝る前にメールする程度。
職場でそんな話さないし、あがる時間も違うから一緒に帰ったりもしなかった。
……まぁ。
それなりに好きだったけど。
「お母さんは最低最悪。よくあたしが今まで生きてこれたと思うよ、実際。非行に走らず家出もせずにさぁ」
黒頭巾は黙って聞いている。
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