第一章:ドンドルマ

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「ふぁ~ぁ。」 ギルド総本部内の大きなドアをくぐった時,一番最初に目にとまるであろう窓口に座る若い男が大きく口を開けてアクビをした。 「コラ。窓口のくせにそんな大口あけてアクビしないの。」 男は後ろから歩いてきた女性にペシッと書類で頭を叩かれた。 「へぃへぃ,スンマセンネ-。」 男は反省の色も見せずに平謝りをしてみせた。 「全くもぅ。」 そう言うと女は男の隣の窓口に座った。 「あ-ぁ。なんか最近つまんないよな-。」 男は椅子にもたれ掛かりながらつまらなそうに言う。 「なにがよ??最近は凶悪なモンスターの活動も確認されてないし被害者だって出てないし良いこと尽くしじゃない。」 そう言うと女はカップに入った温かいコーヒーを口に含む。 女の言葉を聞き男はため息をつく。 「それがつまんないっつってんだんだよ。」 そう言うと男は目の前の机にもたれうずくまる。 「呆れた。アンタのその発言はこのギルド内では問題発言よ。」 そう言い手に持っていたカップを机に置くと女は別の書類を持ってくる事を忘れていた事に気付き,席を立つと奥の部屋へと入って行った。 「はぁ-。最近のギルド内には刺激的な奴もいないしな。本当につまんねぇ場所になっちまったよ。」 女が部屋に入って行くのを見ていた男は再び机にもたれうずくまる。 「新しいハンターでも来ね-かなぁ。」 ぼ-っとした表情のまま男はポツリとそう呟いたのだった。
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