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村へ帰る時,私の体はもう限界にきていたためカムイが私をおぶって帰ってくれた。
今まで気付かなかったケドカムイの背中ってこんなに広かったんだってこの時思ったの。
カムイの背中はすごく温かくてなんだか安心した。
こっから私の記憶が途切れているからきっと私はこの時眠ってしまったのだと思う。
目が覚めた時にはもう朝方でいつのまにか村の集落に来ていた。
村人に気付かれないようにカムイと家に帰り,私をゆっくりとベッドへと寝かせてくれた。
そして私の足のケガを治療を始めたの。
カムイ「あちゃあ-。結構デケェ傷だなぁ。ちょっとしみるけど我慢な。」
ユウナ「うん…痛ッ!!」
傷口に消毒液がかかるとひどい痛みが走った。
カムイ「大丈夫か??あとは包帯を巻いて…よしッ!!応急処置はこれで大丈夫だな。」
ユウナ「ありがとう。」
カムイ「いや…こんな事になった原因は俺だし,礼を言われる立場じゃねぇさ。」
彼は頭をポリポリとかきながら戸惑った表情をしていた。
そして落ち着いた私は聞くなら今しかないと聞きそびれていた理由を聞く事にした。
なんでハンターになるの??
理由は??
そして…なんで私に何も言わないで勝手に行っちゃったの??
カムイ問いただしながら私は涙を流していた。
そんな私を見ていたカムイの返答はあっさりとしていた。
昔からハンターになるのが夢だった。
だけど今は違う。
それがなぜなのかは言えないけど俺はハンターにならなきゃならない理由が出来た。
お前と離れるのはつらい。
だけどどうしても行かなきゃならない。
面と向かってサヨナラを言うのがつらいから何も言わずに村を出た。
そんなの寂しすぎる…
寂しすぎるよ…。
私…耐えられない…。
そう思った時,カムイは私を強く抱きしめた。
カムイ「目的を果たせたら絶対にここへ帰ってくる。お前を迎えに。だから…それまで俺の唯一の家族,カイルの事を頼む。」
ユウナ「そんなの勝手過ぎるよ…。」
泣きながら私は言う。
カムイ「勝手なのは分かってる。だけどこんな事言えんの…もう俺ら家族の一員のユウナにしか頼めないからさ。」
私はこの時確信した。
ここまで決意の固まった彼を私の言葉では繋ぎ止めておく事なんて出来ないのだと。
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