2人が本棚に入れています
本棚に追加
母はカムイの事をあまりよく思っていない。
そりゃそうだ。
彼女に自分の弟の事を預け放置して自分はやりたい事やってるような人の事を良く思う母親なんていない。
それは私も分かってる。
だけどカムイの事悪く言われるのは嫌だから私は眠いから寝ると言い,そそくさと部屋を出た。
そして階段を登り自分の部屋に向かった。
ガチャン
ドアを開くとそこにはなんだか懐かしく感じる自分の部屋があった。
そして私はそのままベッドに倒れ込む。
私は久しぶりに感じた自分の部屋が持つ他の部屋では絶対出せない特別な雰囲気のような懐かしさに浸っていた。
ガチャリ
ドアが開く音に反応して体を起こす。
アイナ「おねぇちゃんまだ起きてる-??」
そこにはドアの隙間から顔を出すアイナがいた。
アイナ「入って良い??」
ユウナ「良いよ。」
そう言うとアイナは静かに部屋に入ってきてソファーに座った。
ユウナ「どうしたの??」
私が聞くとアイナは私の方に顔を向けながら静かに口を開いた。
アイナ「おねぇちゃん…カムイさんの事ずっと待つ気??」
アイナからそんな事言われると思わなかった私は少し焦った。
ユウナ「待つよ。どうしてそんな事聞くの??」
アイナ「ん-…なんかずっとあっちの家いるじゃん??それで…」
この時私は感づいた。
ユウナ「はは-ん。あんたさてはヤキモチやいてるんでしょ!?」
アイナはギクリとした表情をしながら顔を真っ赤にした。
アイナ「ちが…そんなんじゃないもん!!」
そう言いながらもアイナは耳まで真っ赤にしていた。
そんな珍しいアイナの姿を見て私は大笑いした。
ユウナ「大丈夫だよ。私はカムイ一筋だから。カイルには興味ないし!!」
笑い過ぎてお腹が痛くなってきた私はお腹を手で抑えた。
アイナ「おねぇちゃん絶対私が好きだって事カイル君に言わないでよね!!」
いまだに顔を真っ赤にしているアイナが爆笑している私に対して言ってきた。
ユウナ「分かってるって。おねぇちゃんを信じなさい。」
アイナ「絶対だからね!!」
私達姉妹がそんな何気ない話をしていた頃,あんな重大な事件が発覚するとはこの時私達は思いもしていなかった…。
最初のコメントを投稿しよう!