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それから私は中学生になり、
待ってました!と言わんばかりに
新聞配達を始めました。
朝は早いし
冬は寒いし
辛いことも沢山あったけれど
疲れて家に帰ると
寝ていた弟が寝ぼけ眼に
『おかえり』と言ってくれたり
朝の少しの時間だけ
母が帰っていて
自分も辛い筈なのに
私の大好きな甘い、甘い玉子焼きを作ってくれるから
私はずっと続けられた。
手足のかじかみなんかよりも
ずっとずっと
胸に染みていたんだ
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