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「兄ちゃん、こっちは駄目だったよ…。」
「あっちも駄目だった。」
「そっか…。じゃあ、もう何処へも行けないね。」
「そうだな…。」
二羽の小鳥が悲しそうに話す。
この小鳥の兄弟はまだ遠くへは飛べない。
「兄ちゃん、何でここは土だけになっちゃったの?」
「人間が住むんだって。母さんが言ってた。」
「人間は木に住まないの?」
「そう…みたいだな…。」
二羽の小鳥は更地になった森を歩き続けた。
もう何日も食事を取っていない。
二羽の小鳥は衰弱しきっていた。
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