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「兄ちゃん、歌おうよ。」
一羽の小鳥が笑って言った。
「何で?」
もう一羽の小鳥は不思議そうに言った。
「母ちゃんがね、言ってたよ。死ぬ前に歌うとね、木が一本生えるんだって!ちゃんと最期の最期まで明るく歌ったら、立派な木が生えるんだって!!」
「それで母さん、死ぬ前に歌ってたのか…。」
「うん。だから一緒に最期まで歌おう。そしたら二本生えるよ。」
「そうだな。」
「ねぇ、兄ちゃん…。生まれ変わったら、歌でできた二本の木にまた一緒に暮らそうね…。」
「違うだろ。母さんのもあるから三本だ。また三人で暮らすんだよ。」
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