崩れた日常

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「そもそもだな、何でオレな訳?」 空に向かって問いかける。 生首は、少し考えてから言った。 『さぁ?』 「さぁって…」 『……やっぱり…迷惑………ですか?』 その言葉によって、生首に憑かれてからの一週間が思い出される。 「そりゃそうだろ…」 オレは空気を肺MAXに吸い込み、これまでの不満を小さい声で、まるで姑が小言を言う感覚で生首にぶつけた。 「いつも突然オレの視界に入り込んでくるし、トイレにまで着いてくる、普通に大声ではしゃぐ、生首なのに。おかげで、皆には白い目で見られてもう散々だ」
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