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「きゃーー!!」
「マジかよっ!!」
体育の時間でも見たことのない速さでオレの横を走り去っていく友人。
「やだやだやだ!」
騒々しい足音と大音量の金切り声の後、辺りには静寂が訪れた。懐中電灯の光を失った旧校舎は、まだ外が明るいのにも関わらず、深夜の装いだ。
ふと、その中に音が聴こえた。ピアノの音らしく、廊下の先から響いている。
どうやら、皆これに驚いたようだ。オレはそう確信し、音源へと歩を進めた。
何となく。
特にこれといった理由はなかった。
ただただ何となく。
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