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「私もそんなに忙しくないのでな」
「今のうちに少しはなつかれた方がいいんじゃないか?」
「ふっ…生意気な奴だ…」
「お前に似たんだろうな」
それっきり王は口を閉ざしてしまった。
しかし、やはりフェイトと王は仲が悪い…フェイトは王のことをお前としか呼ばないし、王もフェイトとはあまり会話をしたくないかのようだった。
「では、フェイトにこれを渡しておきます」
「何それ?」
アイスがフェイトに指輪の様な物を手渡した。真帆は気になって、それが何かを聞いてみた。
「空間転移魔法の指輪版です…空間転移魔法は高等な魔法ですので、使えない人が多いのです。そこで、空間転移を使える魔法使いがその魔法を指輪に納めた物…それがこれなんです」
「つまり、これがあれば誰でも空間転移が出来るわけだ」
少しわかりにくかったアイスの説明をフェイトが簡単に省略した。
「へぇ…すごく便利だね…」
「問題は値段が異常に高いこと、一定の距離分を使ったら壊れることだな…」
高いのに一回使うと壊れるとは…ずいぶんと高級な品物なのだろうか…
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