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「着きました」
「さすが空間転移魔法…早すぎだな…」
近くにあった時計台で時刻を見ると五時三〇分…日本とイギリスの時差を知っておくべきだった、まさか九時間も違うなんて…
「そんなことより、シミズマホは大丈夫なんですか?」
アイスはチラッと真帆の方を向いて聞いてきた。やはり自分のせいだと思っているのだろうか…来る前からずっと真帆のことを気にかけているようだ。
「そのうち起きると思う…」
「そうですか」
心配ないとわかると、ホッと胸をなでおろした。
「今からどうするんだ?」
朝の五時ともなると王も起きていないだろう。今からフェイトの家に行っても誰も起きていないだろうし…
「王宮の私の部屋に来てもらいます。王が目覚めるのは七時くらいになると思うので…」
「せめて六時には起きろよ…」
フェイトはアイスに聞こえないようにボソッと言った。
「なにか?」
アイスに聞こえたのかと思い、フェイトはビクッと肩をふるわせた。
「いや…何でもない」
「そうですか…では行きましょう」
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