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勝負はカリンの魔法が終わった瞬間…
「二人とも…準備はいい?」
「オレはばっちりだぜ…」
「僕も大丈夫です…」
「じゃあ行くよ…3…2…1…0!」
カリンの魔法が終わった瞬間、フェイトの詠唱が始まった。そして、修平は倒れかかったカリンに肩を貸して、そのまま階段へと走り出した。
「逃がすか!」
「お前の相手はオレだろ?水雷の矢!」
「ちっ…!」
修平達に攻撃を仕掛けたオールグだが、フェイトの魔法に気づくとすぐさま上空へと避けた。カリンの魔法がきいているので、今の攻撃は確実に当たると思っていたのだが…
「ふっ…フェイト・アルベールよ、何か忘れていないか?」
「……?」
「お前はさっき俺に手も足も出なかったことだ」
「ああ…さっきはさっき、今は今だろ?」
フェイトからは、なぜか余裕が感じられた。修平には策がないと言っていたが、本当はあるのだろうか…
「馬鹿な奴だ…三人で戦っていたら、何とかなったかもしれないのに…」
「カリンはお前のことを知っているようだったから、お前とカリンを戦わせるわけにはいかないだろ…」
「なるほど…しかし、もう一人の子供に手伝ってもらえば…」
「修平は…倒れてる人たちを運ぶ仕事があったからな…」
オールグはフェイトの言葉を聞いて、すぐに倒れていた隊員がいた場所を見ると驚いた。さっきまで、そこで倒れていたはずの隊員が全員いなくなっていたのだ。
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