第6章

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そして、カリン達がフェイトの変身魔法に気づいたのは、下の階に下りてから数分後のことだった。 「何か落ちてきたぞ!」 「危ない!みんな避けろ!」 クリムの掛け声でそこにいた人は一斉にその場を離れた。 ドガーン! 落ちてきた物はフェイトの魔法で壊された壁の一部だった。上の階で何がおきているのかが気になったカリンは、フェイトが戦っている場所に目をやった。 「……!」 「何でこんな物が落ちてくるんだ…」 「修平君…見た…?」 カリンの質問に修平はこくりとうなずいた。 「あの魔法を…」 「どうかしたか?」 二人の様子がおかしいことに気づいたクリムは二人に声をかけた。 「クリムさん…フェイトが例の禁呪を使ってます…」 「……!」 その言葉にクリムだけでなくその場にいた全員が驚いた。もしかするとこの塔もあの時と同じように破壊してしまうかもしれないと…
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