第6章

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「灼熱の大地」 「危ない逃げろ!」 「えっ…」 修平が気づいた頃にはもう遅く、フェイトの魔法は修平とオールグの方に飛んできていた。 「くそっ…!ダルエスセルスダルセレス…暗黒の大地!」 オールグが修平をかばい急いで魔法を唱えた。しかし、詠唱に時間がかかったうえ、フェイトの魔力の方が強かったので大分負けてしまっている。 「なんで…」 「ぐはっ!」 フェイトはオールグの魔法をうち消し、そのままオールグを吹き飛ばした。少し魔法の威力が減っているとはいえ、疲れ切った体で魔法を受けたのだから大丈夫なはずがなかった。 「なんで僕を助けた?」 「さっきのお返しだ…これで貸し借りはなしだぞ…」 「さっき逃げてれば、こんな格好悪い姿をさらさずにすんだかもしれないのになぁ…」 「ふん…生意気なガキが…」 修平はその後何も言わずにオールグをその場に残し、ゆっくりとフェイトの方に向かっていった。
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