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「修平君!」
修平の事が心配になりカリンも修平の元に駆け寄った。
「カリンさん…こいつとは僕が戦います。負けるとわかっていても…」
「…それはダメ…」
「どういうことですか…?」
修平はカリンが止めるとは思っていなかったのか、驚いてカリンの方を振り向いた。
「フェイトが私たちを守るために使った魔法なんだから、フェイトの心が必ず残ってるはずなの」
「でも、さっきは僕にも攻撃してきましたよ…」
「あれはオールグがいたからだよね…フェイト…」
修平の質問にカリンは、変わり果てた姿のフェイトに語りかけるように答えた。本当にフェイトの心は残っているのだろうか…少しも残っていなければあの時と同じ事が起きるかもしれない。
「…カ…リ…ン…」
フェイトが微かにカリンの名前を呼んだ。それに反応したカリンは急いでフェイトの顔を見た。
「フェイト!」
「…カリン…」
カリンがフェイトの名前を呼ぶごとに、フェイトの姿がどんどん元に戻っていった。それには修平もオールグも驚いたような顔をしている。そして、フェイトは時間をかけてようやく元の姿に戻った。
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