第6章

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「あっ、そうだ…」 カリンは何かを思いだし、修平を叩くのをやめてオールグの元に駆け寄った。 「なんだ…?」 「あなたはこれからどうするつもりなの?」 「魔界にでも戻るさ…行く当てもなくなったからな…」 「それなら、もう一度家で働かない?」 その言葉は思いもよらない言葉で、オールグは驚きを隠せない様子だった。 「…なぜだ…?」 「家の両親があなたを追い出したのは、私を怖がらせないようにするためだったの」 「なぜそんなことを知っている?」 「私が魔法学校に入学したと同時に聞いたの。あの時は悪いことをしたなって、ずっと思い詰めていたみたいよ」 「しかし、今更戻ったところで…」 「あ~!もう!これはアルバーナ家からの命令です!」 「…ふっ…分かりました…お嬢様…」 カリンはオールグが決断をしない事に苛立ち、無理矢理働かせることにしてしまった。そして、オールグもその勢いに負けてしまったようで、少し笑うとカリンに手をさしのべた。 「契約成立ね」 カリンもオールグに手をさしのべて、二人は握手をした。
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