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「じゃあ、なんで王様がフェイトの暗殺命令なんて…」
「身内の不祥事は身内が解決しないといけない…それも、王族という立場でありながら不祥事を起こしたオレだ…殺されても仕方がないわけだ」
「そんな…」
確かに悲しいことなのかもしれない…しかし、魔法界ではそれが常識なのだから仕方がないだろう。
「でもオレは昔からあいつが嫌いだった…あいつのせいで母さんが…」
「フェイト…」
真帆にはフェイトに何があったのかはわからない。フェイトはフェイトなりに悲しい過去を持っている…そんなことしかわからなかった。
「そろそろ行かないとあいつが待ってるぞ」
「うん…でもフェイトは?」
「オレも後で行くから…」
「わかった」
そう言うと真帆は王の待つ謁見の間に戻っていった。
「母さん…か…」
フェイトは真帆が見えなくなるのを確認すると、母親のことを思い出したのかボソッとつぶやいた。フェイトにとって母親とは大きな存在だったのかもしれない…
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