一流シェフと私

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『ただいま』 『っても誰も居ないか…』 リビングの机にはメモと2千円 《ご飯、これで食べて下さい》 『…』 志野にお菓子でも買ってやろう… 『ガチャ』 あぁ姉さんが帰ってきたみたいだ… 『お帰りなさい、姉さん…』 『あら、珍しいわね、今日も帰ってこないものだと思っていたわ』 『居ないのは私に限った事ではありません…姉さんだって――』 『貴女は今年受験でしょう?それなのに毎日遅くまでどこで何をしているのやら』 『…』 『志野』 『!』 『"彼女"の名前だったかしら?フフフ、二度と貴女に近付かないように――』 『やめて下さい…』 『泣くなんてみっとも無いわね、そんなに大事かしら』 『後で泣きついても知らないよ~』 もう嫌だ…早く大人になりたい……志野…
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