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徐々に兄の帰りが遅くなり
週末は帰らなかったり、夜遅くに出て行ったりする日も増えた。
だけどそれだけで、兄は変わらなかった。
私たちには優しいままで、変わったのは容姿と、両親への態度だけだった。
両親とは必要以上の会話をしなくなった兄。
それを後から
“反抗期だったからだ”
両親が兄に何も言わなくなったのは“諦め”
そう思ってた。
もう、何年も。
兄がぐれなくてはならなかった、その理由を知るのはそれからずっと後。
しかし兄は
ぐれたことで早瀬家からは存在を消されることになる。
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