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グーー。 なんて物思いにふけっていると、お腹から大きな音がした。 「……」 思えば、今朝起きてから水以外の何かを口にした記憶がない。 お腹がすくのは当たり前だ。 何か食べようと、すくっと立ち上がった時だった。 「こっころー! 引っ越し手伝いに来たよー!」 「ちょっと沙奈、勝手に開けたらダメだって何回言ったら…… あら、もうだいぶ片付いてるじゃない」 「お邪魔しまーす! うわ、ほんとに陸の部屋そっくり」 「同じマンションなんだから当たり前でしょ。 あ、藤枝。ごめんね、俺らまでお邪魔しちゃって」 沙奈、愛子、八木くん、川上くんが玄関を開けて入ってきたのは。 静かだった室内が、一気ににぎやかになる。 「……なんだよ、全員集合かよ」 そして一歩遅れてやってきたのは、開けっ放しの玄関先で、あからさまに嫌そうな顔をしている陸だ。
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