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部屋に入った空は空いた口が閉まらすその場に棒立ちになって閉まっている。
その目線の先には椅子にすわっている男女がいて、口を両手で覆い目からは涙がでてこちらをみている女性と立ち上がって空と同じ状態になっている男性がいた。男が口を開いた
男「空?…なのか」
声が震えている。空の目にも涙が溜まりいまにも瞼からこぼれ落ちそうだ。空が震えた声で
空「…父さんお母さん?」
そお、空の目線の先には行方不明だったはずの父と母が、何度も何度ももう会えない。だから、忘れようとした父と母が震えながらこちらを見ていたのだ。
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