23人が本棚に入れています
本棚に追加
/265ページ
話を現在に戻して。
「そういえばあんた家の前で何やってんの?」
「あ、そうだ、家の鍵探してたんだ。
理恵さん達はこれからお出かけ?」
「うん、これから買い物に行くの。
今日は煮物作るからさ、後で少し持ってきてあげる」
「いつもすんません」
「あれ?透、何やってんの?」
タイミングがいいのか悪いのか、楓が登場。
「あ、楓~」
「ま~どかじゃ~ん、元気?」
「元気元気~っ」
いつも透の家に居る楓。
気付いたら楓も加藤親子と親しくなっていた。
「よう、楓」
「ちわっす、理恵さん。
相変わらず綺麗っすねえ」
「お前に褒められても嬉しくねえよ~ん」
「何気に酷いなあ、素直な気持ちを述べただけなのにい」
「うっさい、バ~カ」
「ところで透、支度出来た?」
「あ、ごめん、まだ」
「まあた二人で出掛けんの?」
「これから飯食いに行くんですよ。
良ければ一緒に行きませんか?」
「うちらはいいよ。
邪魔してごめんな。
じゃあ、また。
ほらまどか、二人にバイバイは?」
「透~、楓~、バイバイ」
「おう、またな」
二人に別れを告げると、透は鞄から鍵を探し出し、急いで仕度をしたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!