呼ばれて飛び出すおバカさん

13/14
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/265ページ
話を現在に戻して。 「そういえばあんた家の前で何やってんの?」 「あ、そうだ、家の鍵探してたんだ。 理恵さん達はこれからお出かけ?」 「うん、これから買い物に行くの。 今日は煮物作るからさ、後で少し持ってきてあげる」 「いつもすんません」 「あれ?透、何やってんの?」 タイミングがいいのか悪いのか、楓が登場。 「あ、楓~」 「ま~どかじゃ~ん、元気?」 「元気元気~っ」 いつも透の家に居る楓。 気付いたら楓も加藤親子と親しくなっていた。 「よう、楓」 「ちわっす、理恵さん。 相変わらず綺麗っすねえ」 「お前に褒められても嬉しくねえよ~ん」 「何気に酷いなあ、素直な気持ちを述べただけなのにい」 「うっさい、バ~カ」 「ところで透、支度出来た?」 「あ、ごめん、まだ」 「まあた二人で出掛けんの?」 「これから飯食いに行くんですよ。 良ければ一緒に行きませんか?」 「うちらはいいよ。 邪魔してごめんな。 じゃあ、また。 ほらまどか、二人にバイバイは?」 「透~、楓~、バイバイ」 「おう、またな」 二人に別れを告げると、透は鞄から鍵を探し出し、急いで仕度をしたのだった。
/265ページ

最初のコメントを投稿しよう!