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♪ピンポーン♪
夕方。
玄関のチャイムが鳴った。
「はい」と短く答えて玄関に向かい、ドアを開けるとそこには…。
「あれ?芳村君?」
「えっ、先生!?」
お互いに目を見開きながら驚く。
次の言葉を探すが、なかなか出てこない。
やっと言葉を発したのは、透の方だった。
「もしかして家庭訪問?
俺、何か問題起こしちゃった?」
透の言葉に我に返った百合華も喋り出す。
「いや、私ここに引っ越して来たから、お隣さんに挨拶をしようかと想って…」
何ともベタな展開とは、この事だろうか。
予測していなかった出来事に、透も百合華も直立不動のままだった。
しかし、ここで小さな救世主が現れた。
「と~る~っ!」
「まっ、まどか!?
どした、何かあったのか?」
「透に逢いたかったから来たの~」
「ちゃんと理恵さんには言ってきた?」
「うんっ!」
呆気に取られている百合華に気付いた透は、一通りの事を百合華に話した。
「なんだ、そうだったんだ。
てっきり芳村君の子供かと…」
「それは絶対に無いから。
俺はまどかのダーリンだもんなあ」
「うんっ、ダーリンだよ~」
「そっかあ(まどかちゃんダーリンの意味解ってるのかなあ)」
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