23人が本棚に入れています
本棚に追加
「芳村君、この写真はなあに?」
写真を見ながら、キッチンにいる透に尋ねる。
「ん?ああ、それ?
それは去年の文化祭の写真。
俺達V系バンドやって、プチライブやったんだ」
「芳村君は何のパートやったの?」
「俺はヴォーカル。
楓はギター、涼平がドラムで、チャーリーがベース。
結構盛り上がったんだよ」
「ふ~ん(何となく想像がつくなあ)」
ホットケーキの甘い匂いが部屋を漂う。
「ほい、お待ちどうさま。
こっちがまどかので、こっちが先生の」
「私のも作ってくれたの?」
「あれ?甘いもの嫌いだった?」
「まさか、大好物」
焼きたてホットケーキを、ナイフとフォークを使って切り、一口頬張ってみる。
「すっごく美味しい!
ふわふわだ~っ」
「だてに一人暮らししてないからね。
料理はそこそこ出来るんだ」
「真っ黒で悲惨なホットケーキが出てくると想ったのに~」
「酷いなあ。
まどか姫、お味はいかがかな?」
「花丸っ!」
「それなら良かった。
足らなかったらまた焼くからな」
「うん、ありがとうっ!」
最初のコメントを投稿しよう!