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暫くホットケーキを食べて、思い出したかの様に話し出す百合華。
「芳村君てクールそうなイメージがあったけど、全然違ったなあ」
唐突な百合華の言葉に、少々驚いた透。
「クール?」
「うん。
なんかこう…失礼かもだけど、結構近付き難い感じかなって思ってたから」
すると、黙々と食べていたまどかが話に加わる。
「透は凄く強いんだよ。
まどかとママが変なおじさんに何かされそうになった時、助けてくれたんだよっ!
強くて優しいからまどかは透大好きっ!」
「へえ~、凄いねえ。
芳村君モテモテじゃん」
「僭越ながら女子には不自由してないっす。
まどかがいるからね」
透が笑う度に、百合華はじっと見つめてしまう。
『ああ、泰司に似てるな。
不器用に笑うところが何となく似てる。
背は芳村君の方が高いかな』
百合華の視線に気付いた透。
「何?俺の顔に何か付いてる?」
透の言葉に我に返った百合華は、慌てて答える。
「ううんっ、何でもないっ」
「そう?」
不思議そうに百合華を見た後、再びまどかに視線を戻した透だった。
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