呼ばれて飛び出すおバカさん

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「そういえばさ、新しい先生入ってくるみたいだよ」 涼平の話に食い付いたのは楓だった。 「そうなの?どんな奴だろ?」 「さあ? 一部男子生徒の間では、滅茶苦茶綺麗な先生が入ってくるなんて噂されてるけど」 「噂は所詮噂だろ?」 さりげなく透も話に入る。 そんな他愛もない会話をしていると、校内放送が流れた。 「全校生徒の皆さん、おはようさんです。 これから始業式をやるんで、適当に体育館に…痛っ! 先生、ぶたなくてもいいじゃんか!」 「バカ、ちゃんと放送しろっ! え~、とにかく全生徒は速やかに体育館に来る様に」 ドッと笑いが吹き荒れる。 「今のは…チャーリーだなあ」 「あの声はチャーリーだよなあ」 「相変わらずバカだなあ。 後でからかってやろう」 体育館に向かう途中、熱い視線を受けまくりな三人。 すれ違う女子達は透達をうっとりとした目で追い掛けた。 「ねえ見て、透君達だ!」 「また見られる日々が始まるんだね~」 「うわっ、今目があった!」 たちまち女子の視線は透達に注がれる。 それが面白くないのは男子達だが、自分と比べてしまえば勝ち目がないのは一目瞭然なので、何も言えないのだった。
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