~さよなら~

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~さよなら~

ガチャ.. ドアの覗く部分のシャッターが開いた。 『面会だ。』 暗く重い声で看守がそう言った。 オレは面会室に向かった。 綺麗な黒髪の美しい女性.. そこに居たのはユミだった.... ユミとは高校の頃から付き合っている。 今でも恋人なのか? その疑問が頭をよぎった。 『久しぶり..痩せたね。』 ユミは優しい声でそう言った。 『あぁ..でも飯はちゃんと食べてるよ。ユミの料理ほど美味しくは無いけど。』 オレは笑った。 『フフフ..相変わらずね。』 ユミの笑顔が懐かしかった。 『みんなは....まだ諦めずに、あなたの無実を証明しようとしてる。』 真剣な眼差しでユミはそう言った。 『もう良いんだ...みんなにそう伝えてくれ。オレは大人しく刑を受けるから。』 ユミの顔が悲しみに包まれていった。 『そんな...諦めないで...』 ユミの綺麗な瞳には涙が溜っていた。 『もう時間だ。』 看守が冷たく言い放った。 『んじゃ...元気で..。オレの分も生きて...それが...それがオレの幸せにつながるから...。』 小さな声でつぶやくように言った。 オレは背を向けた。
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