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EPISODE.2「言えない言葉」
「うわぁ…また来た」
敬斗は喫茶店に居た。
「何?…あっ悠子?」
敬斗の友達、健次が敬斗の携帯を覗き込んだ。
「健次、こういう女には気を付けろよ」
「俺とお前は違うから」
「あっそっか」
二人は笑い出した。
「返事返さねぇの?」
「返してどうすんだよ」
「え…もしかしてお前らまた失敗したの?」
「言うな!それ以上…言うな…」
敬斗は、黙ったまま下を向いていた。
健次は、何も言わず、敬斗の姿を見つめていた。
「俺、バイトあるから行くな」
健次が口を開く。
「あぁ、ごめんな、なんか…」
「いや…じゃあな」
健次は店から出て行った。
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