夢と現の「果て」

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ねえ、土方さん 届いてますか 貴方の耳に… 響いてますか 貴方の胸に… かつて新撰組が鬼と恐れられていた時代 時代は貴方と共に有り 私は貴方の運命と共に有った…… いつから私たちは 時代から見放されてしまったのでしょう 貴方と私の夢見た未来は どこへ行ってしまったのでしょう 最近、昔の事を夢にみます 見てはいけない 触れてはいけない 知ってはいけない そんなことを貴方のおかげでたくさん経験しました でも、楽しかったんですよ 京都で過ごした 何気ない日々が でも、そんな楽しかった日々も終わりを向かえ 私の体は病魔に蝕まれた 貴方はそんな私を置いて北へ向かった 私はもうすぐ逝くでしょう でも、例え辛くとも 私は最期まで立派に生きようと思います 私のいなくなる 最期の日まで でも、私の生きた証は 何か残るのでしょうか こんな人斬りの私にも 悲しんでくれる人はいるのでしょうか 土方さん 貴方は前に いつか全てに終わりが訪れても 永遠に続くものはある そう言ってましたね 新選組や武士の時代に終わりが訪れても 何か続くものがあるのでしょうか 私には分かりません 羽があれば、、、 羽さえあれば 貴方のもとへ飛んでいけるのに あの言葉の意味を教えてもらえるのに でも、私は飛び方を知らない人間 土方さん お願いだから お願いだから 私を迎えに来てください ねぇ、土方さん 私のこの想い 届いてますか 貴方の耳に 響いてますか 貴方の胸に "あの頃"に帰りましょう あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今ひとたびの あふこともがな 和泉式部
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