第五話『記憶と人形』

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しばらく歩くと一軒の平屋。 少年は足を止め、振り返る。 少年「メリーはどうする?」 少女は一緒にいくよ、と伝えた。予想外だったらしく少年は驚いていた。 メリー「ふふ、今度は消えたりしないよ」 そっか、それじゃあと言い前を向く少年。 ガラガラ 少年「ただいま!!お婆ちゃん」 部屋の奥から、あらおかえりなさいと聞こえた。 少女は、小さくおじゃましますといい少年に付いて行く。 婆「あらあら今朝のお嬢ちゃん」 少女はおじゃましてますとペコリと挨拶をし、お婆さんはいい子じゃのと少年をチラッと見た。 少年はちょっと照れた様子で俯いていた。 婆「これ、お嬢ちゃん名前はなんだい??」 少年「え、メリーって言うんだよ」 あれぇまぁとお婆さんが驚いている。 それもそうだ。 娘が人形付けた名前だもの。 姿も同じ。 お婆さんは思い出した様に押し入れを開けなにかを探している。 婆「おぉ、見つけたぞぃ」 手には、少女を生き写したような人形が握られていた。 この子ものメリーと言うんじゃよと少年に手渡していた。 ヒソヒソ 少年「まさか、これメリー??」 メリー「そう。そのまさかだね」 少女は君のお母さんを守った人形だと付け加えた。 何十年経った今でも人形は綺麗であった。 メリー「君のお母さんは、僕を大事にしてくれていた」 とても、感謝をしていると少女は付け加えた。 しばらくして晩御飯を食べた少年は家に帰るようだ。 少女は家に付いていくと言った。
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