心喪真理

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葬儀には行かなかった 行けなかった 事実なんだって言う実感が 湧かなかった そんなの嘘で 明日になれば 貴方にあえる そんな気がしてた ずっと 気付かなかった 僕は馬鹿だ 僕は… 貴方のことが好きでした ずっと ずっと 好きでした 貴方が死んで 始めて 気付いた僕は きっと馬鹿です 降水確率50%の雨が降り出す 生微温い“雨”が僕を濡らす 真理はときに残酷だ それでも それに巡り着けたのは 幸せだったと言えるのだろうか? 風が吹いた もうすぐ空が晴れる気配はした でも“雨”が消えてくれる気配はなくて 葬儀には行かなかった 行けなかった
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