ココロの声

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「痛い、まずは薬屋行くぞ。」   鼻血と腕から出血し、毛皮の一部か血で染まっている。 「ラグ…ガルンさんに後でごめんなさいするんだぞ。」   ラグはカズマの言うことは何故か素直に聞く。完全に懐かれたようだ。   でも、悪くはない。     少し歩くと、薬屋が見えてきた、ドアを開けて中にはいると。   「いらっしゃ…おお、ガルンさん。お久ぶり。」   店のカウンターにいたのは、キツネの姿をした獣人だった。   「久しぶりだなルナル、消毒用の薬草と脱脂綿、あと包帯と止血帯をくれ。」   ガルンの現状を見て驚いたルナルは直ぐ様頼まれたものを持ってきた。   「うーん、一応僕が治療するから、中にはいって。」   すまない、と小言で言うと、ルナルはガルンを連れて店の奥へ入っていった。   「噛み跡をみると、これは子供のドラゴンだね。ラグにやられたのかい?」   「ああ、なんだか連れにやたら懐いてな、触るだけでこうだ。」   ほんの数分で治療は終わった。   「はい、終わりっと…連れってあの子かい?」   ルナルはカズマの方をむいた。   「ああ、カズマっていうんだ、ワケ有りでいま俺の所で働いてる。」   カズマは薬棚をじっと見つめている、ラグはカズマから降りて足元でお座りしていた。 薬棚はカズマの世界の物と大体一緒だが違うのは薬草を乾燥させ粉末にした物、何かの根っこ、何かの臓器など実にさまざまだ。   「いらっしゃい、何をみてるのかな?」   振り向くとルナルが背後に立っていた。
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