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その頃二人は…
「…ここどこだろう。」
カズマとラグはなぜか裏路地にいた、ラグがうろちょろするため、いつの間にかガルンとはぐれてしまったみたいだ。
「…どうしよ。」
いつものポジションにいるラグを見ると今にも泣きだしそうだった。
「…僕も泣きたいよラグ。」
すると後ろから声を掛けられた。
「坊や、いったい何をしているんだ?」
振り向くと熊と獅子の獣人が立っていた、柄が悪く、いかにも町のゴロツキという感じだ。
「あ、その…道に迷ってしまって…。」
「そうかそうか、裏路地は危ないからね、特に俺たちみたいな奴はね!」
二人組は懐からナイフを出した。カズマは一瞬怯んだが、直ぐ様にげようと走ろうとしたが、獅子の獣人に直ぐ様押さえ込まれてしまった。
「動くんじゃねぇ命が惜しければおとなしくしろ。」
ナイフを喉元に突き付けられたカズマは獣人に従うしかなかった。ラグも熊の獣人に背中を踏まれ動くことができなかった。
「それじゃあ何かと面倒だから眠ってもらうぜ!」
急に頭をナイフの柄の部分で思いっきり殴られ、カズマは気絶した。
[…いじょ…ズマ!]
またあの声だ。
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