ココロの声

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部屋にはカズマと竜人になったラグ、二人だけだった。   「ラグ…。」   「カズマ、大丈夫?」   さっきまで殺気だった目付きだったが、今はいつものラグの目に戻っていた。   「酷い怪我だ…」   壁に打ち付けたりして切れたカズマの腕を見ると、急にベロリと舌で舐めた。 すると傷が見る見るうちに塞がっていった。   「え…ラグ、これは?」   「ボクにもわからない。でも、カズマの傷を治したいって思いながら舐めたら、こうなった。」   しかし治るのは良いが唾液でベトベトになるのはいただけない。   「でも、舐めた所ベトベトだよ。」   服で腕を拭来ながらカズマが言った。   「一番酷いのは顔だね…あ、良いこと思いついた。」   ラグはそういうとカズマの肩を掴み、顔の目の前で口を開いた。そしてすぐに閉じて頷いた。   「うん、すっぽり入るねカズマの頭。」   「ら、ラグ…何をする気なんだ?」   ラグはにこにこ笑いながら答えた。
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