親切な人はお坊ちゃま

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あ、そういえば。 「鈴代くん。」 「茜でいいよ。」 名前!? 恥ずかしい! でも聞かないわけにはいかないし… 結局従うことにした。 「じゃあ…茜くん。」 「ん?」 「茜くんって一体何者?」 ………。 またやらかした! この口が!この口が! なんかすごく失礼なこと言っちゃった… リアルにへこんだ。 でも…怪しいよね? チンピラ?は逃げるわ私にこんなにもいろんなことを話してくれるわ… 私が人見知りなだけっていったらそれまでだけど。 絶対普通じゃない。 「んー。それは…」 それは!? 「明日学校に来れば分かるよ!」 誤魔化された。 ほーう、ここで誤魔化すか。 へーぇ。 って誰!? 今、違う自分が! と、まぁそれは置いといて。 物凄い今更だけど… この人本当に信じていいのだろうか。 こんなによくしてくれるのが逆に怖くなってきたのだ。 急に不安になってきた。 「どうしたの?大丈夫?不安そうな顔してるけど…」 心読まれた!? な訳ないか… 洞察力すごいなぁと感心した。 「そんなに不安がることないよ。渚が思ってるほど変な学校じゃないし、いい学校だよ。」 「別に変だなんて…!」 「少しは思っただろ?俺って”変”だし。」 自分で認めてるんだ変って。
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