渚の決断

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「あ、お前!」 いきなり昭斗くんが声を上げた。 何事? 「あん時の!」と喜多川千春…ちーちゃんの方を指差した。 が、 「指をささない。」 すぐに心弥さんによってその指は下ろされた。 「あぁ!そういえば!役に立てたのかな?」 「あぁ!あん時は助かったぜ。」 さっきから2人で「あぁ!」「あぁ!」って。 「何のことー?2人だけで納得してないで教えてよー。」 リョウくんが代弁してくれた。 ─… 聞くと、私が(騙されて)ごみ捨て場へ行った後… ゴウくんと昭斗くんが二手に別れて私を探しに来てくれたけど… そのときにゴウくんが先に私を発見し、すごい勢いでごみ捨て場の方へ走っていったところをちーちゃんが目撃したらしく。 次は昭斗くんが必死に駆け回ってるのを見て、同じクラスのゴウくんが今さっきごみ捨て場の方へ走っていったということを教えてあげたらしい。 そうだったんだ… そんなに私のこと心配してくれて… 「へーえ。」 ん? 「「「「「はっ」」」」」 「そんなことがあったんだ?」 しまった!! 茜くん!! 「やべ!あー、茜!隠すつもりはなかったんだ!話すことまででもねぇだろって思っただけで!」 「ふーん。」 「やべ!」って、口に出てるよ! 嘘が下手な昭斗くん!! 「おかしいと思ったんだよなー。お前が生徒会の仕事手伝うなんて言い出すなんて。全く興味ねぇって言ってたのは誰だったかねー?」 「ギクッ」 「しかも、そう大口叩いた割には邪魔するだけ邪魔して帰ったし。」 誰か… 昭斗くんを助けてあげて!
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