親切な人はお坊ちゃま

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「あっ、しまった!あんまり学校のこと話すとバレるな…」 バレるってどういう意味だろう。 怪しい… 「んー、でも渚って鈍そうだし平気かな?」 ニコ、と笑いかけ話す。 もしかしてからかってます? まぁ、いっか。 なんかよく分かんないけど悪い人じゃなさそうだし。 さり気なく時計を見た。 って… 「もうこんな時間!」 「ホントだ。危ないし家まで送ってくよ。」 え!?そんな! なんて親切な人なんだろう。 でもやっぱりそんな迷惑かけられないし… あ。 でもまたさっきみたいなことがあったら… 二つの気持ちがぶつかり合う。 「葛藤を繰り広げた結果…よろしくお願いします!」 「…?はは、渚って面白いね!」 なんか…照れる。 ん?待てよ。 そういえばさっきから私のこと… 「『渚』って…」 「ん?俺のこと茜なら俺も渚でいいだろ?」 そういうことだったのか。 はめられた。 不覚である。 そして、また一つ分かったことがあった。 この人… 頭の回転速い。
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