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「じゃあ言ってみなさいよ。あの靴の正体を！」
「そ、それは」
「私ですっ!!」
「ナギリーヌ!?…じゃなくて渚！」
ちゃんと区別して！
ナギリーヌはあの部屋の中だけにして！
って、
来てしまった!!
どうする!?
「あなた…」
「は、はい…？」
まずい！
どう言い訳しよう…
「ありさちゃん…？」
え…
ありさって…
「っ…な訳ねぇだろ！よく見ろ！」
まただ。
また昭斗くんの様子がおかしい。
「そ…そうね…そんなはずないわよね…ごめんなさい……」
「………。」
一体何なの…
“ありさ”って誰なの？
「…あ、昭斗と同じ制服ってことは…」
「クラスメートだよ。」
「そうだったの…」
何か変な空気になってしまった。
私が出てきたから？
「えっと…宝堂渚です。訳あって今日から二週間お世話になることになりました。ご迷惑をおかけするかもしれませんが、手伝えることは何でもします。どうかよろしくお願いします。」
とりあえずベタな言葉を並べてみた。
上手く日本語を言えたか分からないけど。
「まぁ…なんて立派な子！いいのよいいのよ、こんな家でよかったら好きに使ってくれて！変な誤解をしてしまってごめんなさいね…私は昭斗の姉の奈津子(なつこ)です。よろしくね。」
「は、はい！」
とりあえず…
これでよかったのかな？
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