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『嫁』
それは妻。
それは彼女の上を行く存在…
「ちょっと待って…みよ子ちゃんが嫁…お嫁さんなのに彼女募集っておかしくない!?それって浮気じゃ…」
「…お前も不思議なことを言う奴だな。」
えぇ!?
私不思議なこと言いました!?
「あくまでもみよ子が嫁だというのは二次元での世界だけだ。その辺の分別ぐらいついてるさ。だからあの発言は嘘じゃないぜ?何なら…」
「え?」
「いや…何でもねぇ。」
何て言おうとしたの?
昭斗くんはいつも変なとこで言葉が詰まる。
でも意外だった。
みよ子ちゃん一直線なのは確かだけど…
ちゃんと境界線はあるようだ。
「もうこんな時間か。風呂行ってきていいぞ。」
「あ、ありがとう。」
「入浴中に何か困ったことがあったら奈津子に聞いてくれ。さすがに俺じゃ踏み込めねぇ。」
「うん…」
奈津子って…
お姉さんのこと奈津子って。
これって普通のことなのかな!?
とりあえずお言葉に甘えてお風呂に入ることにした。
入浴前に奈津子さんからドライヤーはこれ使ってね、など教えてもらい今やっと一人の時間を過ごしている。
どうなることだろうと思ってたけど案外上手くいくものだ。
驚いたことは山ほどあったが、特に何も起こらずただ時間は過ぎていった。
─…
「俺さっき何て…」
言おうとしたんだ?
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