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─…
それにしても…
奈津子さんの前では…
“俺が彼女を連れてくる日があるとしたら地球が滅んだ日だ!”
なんて言ってたのに。
あれは嘘じゃないって…
どっちが本当なんだろう。
うーん…
考えれば考えるほど分からなくなる。
頭痛い。
お父さん。
今頃何してるのかな…
明日もいいことありますように…
そんなことを祈りながら浴室を後にした。
─…
「お風呂ありがとう。先に入っちゃってごめんね。」
「おう。そこのベッド使ってくれ。シーツ替えといたから。」
「え、いいよ!そんな、」
「遠慮すんなよ。これから二週間一緒なんだからよ。」
そう言って昭斗くんは行ってしまった。
一緒の家にいることも異常なのに、一緒の部屋で寝るなんて…
どんだけ異常なことだろう。
─…
昭斗くんが戻ってくる頃には23時を回っていた。
それから間もなく私は眠りについた。
正直いろんなことがあったせいか、昭斗くんを待ってる間もうたた寝するほど疲れていた。
「おやすみ。」
微かにそう聞こえた気がした。
─…
目が覚めると既に昭斗くんの姿はなかった。
戸を開けて辺りを確認し、少し警戒しつつ制服に着替え階段を下りた。
「おはよう。」
するとそこには …朝食の準備をする昭斗くんの姿が。
私は思わずお父さんの姿を重ねてしまった。
見た目とは随分違い家庭的な昭斗くんには驚かされてばかりだ。
そんなこんなで津々丘家の日常を知っていくのであった 。
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