ふたご事情

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昭斗くんのありがたい朝食をいただき私達は学校へ向かった。 結局昭斗くんのご両親にお会いすることはなかった。 登校中さりげなく尋ねてみると、二人とも出張が多いらしく家にいる方が珍しいとか。 あれだけしっかりしているのも納得できた。 ─… 始業の30分前には学校に着いた。 校門には茜くん、そして心弥さんの姿があった。 「おはよう。どうだった?」 「心弥さんの言ってた通りでした!」 心弥さんとこっそり談笑し、その場を後にした。 予想はしていたが教室には誰もいなかった。 一番乗りである。 それから10分ほど経った頃、灯也くん達がやってきた。 「おはようございます!渚さん早いですね!」 「昭斗くんと一緒だったからね。」 「あぁ!そうでしたね!」 彼は今日も朝からハイテンションです。 あ、そうだ。 “あのこと”について聞いてみた。 “あのこと”とはみよ子ちゃんから授かった愛称のことである。 「渚さんはナギリーヌですか!いいじゃないですか!僕なんて“トウヤッコ”ですよ!冷や奴じゃあるまいし!」 思わず笑ってしまった。 トウヤッコって。 ナギリーヌの方がまだマシっ! 「僕だって灯也と変わらないぐらい“衝撃”なあだ名ですよ。」 「何だと思います?コイツ“ミカミン”ですよ?ピク○ンだかミカンだか知らないですけど、ふざけた名前で」 バシッ!! 「しょ!?」 灯也くんは殴られました。 今回は2人から。 「てめぇ、みよ子からのありがたい愛称を恭輔を使って馬鹿にしたな?ただじゃ済まさねえぞ。」 キョウ「………。」 キョウくんは殴った後、静かに拳を下ろしました。 言いたいことはあっただろうけど、灯也くんほど馬鹿ではないため彼に火の粉が降り注ぐことはありませんでした。 敢えて“衝撃”という言葉を使ったのはさすがです 。
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