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「二階は戸締まりしたから、あとは一階の戸締まりと…」
「じゃあ僕見てくるよ!ゴウは元栓ヨロシク!」
「了解。」
分かれて施錠確認をする。
やっぱり2人だと効率がいい。
ふと時計に目をやる。
「9時半!」
ゆっくりし過ぎた!
まったりし過ぎた!
─…
ガスOK、電気も消して、と…
戸締まりは念入りに。
以前泥棒に入られたことがある。
心弥の家ではなく俺たちの家に。
もう何年前のことだろうか…
ふと時計に目をやる。
「…9時半。」
授業はいつも乙夏先生の気まぐれ。
しかも1限目は保健室の椎名先生の所に行くことが多いから自習の可能性が高い。
でも肝心な時にいなくてどうでもいい時に限って教室に来る。
それが乙夏先生だ。
「嫌な予感…」
ドタドタ
「確認完了!さ、行こう!」
「うん。」
ガチャガチャ
鍵を掛け走って学校へ向かう。
─…
「ハァハァ…先生っ、今日来てるかな!?」
「ハァ…あの人…」
「どうでもいい時に限って教室来るもんねっ!」
「そう…!」
─…
「双子ちゃん発見~。」
「本当見分けつかねぇな。」
「関係ねぇ。2人とも潰すまでよ。」
「おぉ~怖い怖い。」
「まぁ、せいぜい今のうちに楽しむんだな。平和な日常を味わえなくなる前に…クク」
─…
僕たちはまだ気づきもしなかったんだ。
“あいつら”の脅威に……
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