親切な人はお坊ちゃま

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昇降口でもたつくこと早10分。 どこに置いとけばいいかなぁ。 テキトーに置いてていいとは思うんだけど… こういう時、優柔不断は困る。 キンコンカンコンとチャイムの音が鳴る。 え、これって予鈴!? やばいよー! 転校初日から遅刻だなんて、そんなマンガみたいなことあってたまるか! あたふたする主人公。 「そこの君かな?転校生って。」 先生らしき人に話しかけられた。 とにかく急がなければ! もうこうなったら先生でも見知らぬオジサンでも誰でもいい! 「すいません!あの靴ってどこに置けば…あと今のって予鈴ですよね!?職員室ってどう行ったら一番近いですか!?」 「おう、当たった当たった。まぁそんなに焦るな。あんまり遅いから迎えにきたんだぞー?」 迎えにきたって… じゃあもしかしてこの人が…? 「君の担任の乙夏礼治!ちなみに彼女は保健室の先生の麗子ちゃーん。ま、よろしくな」 「あ、よろしくお願いします。」 茜くんに引き続き、変な先生の登場である。 そもそも彼女のことなど聞いてないし興味もない。 「お前3年9組になったから。っていっても決めたのは俺じゃないんだけどな。」 「じゃあ誰なんですか?あっ!校長先生ですね。」 「ハズレ~。」 「…じゃあ教頭先生?」 「またまたハズレ~。」 何故か勘に障る言い方 。
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