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「だっておかしいじゃない?あの容姿で恋人がいないわけがないわ。だからお願いよ渚。」
「はい…?」
「茜様を探ってみてくれないかしら。」
探るって…
探偵じゃあるまいし。
大体…
「それなら里香ちゃんが直接聞けばいいんじゃないの?私が茜くんを呼んでくるから。」
そうすれば一件落着だよね。
「そ、それはダメよ!」
なんで!?
「私は茜様に対して恋愛感情はない…と言ったら嘘になるけど…とにかく、ないっちゃないのよ。」
ないっちゃないって…
里香ちゃんの口からそんな言葉が出てくるとは思わなかった。
里香ちゃんっていつも遠回しに話をするのかな?
「けど、あんなに眩しい茜様を直視するなんて無理。失明するわ。」
そんな大袈裟なことをサラッと言ってのける。
「渚、あなたにしか頼めないの。お願いよ。」
と、手を握ってくる里香ちゃん。
本当に真剣なんだと悟った私は…
「分かったよ。」
「ありがとう渚。」
とりあえず引き受けることにした。
やっと話が終わったと思った瞬間、ちーちゃんが「あ!」と大きな声を上げて立ち上がった。
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