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*side...Go*
「こういうときつくづく思うよ!本当にこの学園広すぎだって!」
「言えてる…」
何故か灯也と組むことになったわけだけど…
「下の階っていっても、こう広いと特定できないし…」
「俺たちのクラスまで聞こえたんだ。きっと目撃者がいるはずだよ。」
「そうだ!目撃者を探そう!その方が手っ取り早いかもしれない!」
今…言ったよね俺。
灯也と二人きりはいろんな意味できつい。
「茜…」
茜の様子…
尋常じゃなかった…
心当たりはあった。
でも信じたくなかった。
思い過ごしであってほしいとどこかで願ってた。
「剛太…もしも辿り着いた先が最悪の状況だったら…僕は…君を守りきれるだろうか…」
前を向いていて表情は分からなかったけど…
初めて聞いた灯也らしくないセリフだった。
少し驚いた。
「何言ってんの…灯也らしくない。」
俺は正直に思ったことをそのまま言った。
「ははっ…だよね…」
「大体、灯也より俺の方が強いし。」
「そんな!僕だってテニスで鍛えたフットワークの軽さが!」
「それ…逃げる専門じゃん。」
「ガビーン!」
灯也でもこんな表情見せるんだ。
あと、たぶん気を使ってくれてるんだよね。
「俺は大丈夫…」
小さくそう呟いた。
「今何か言った?」
「…何でもない。」
ありがとう灯也 。
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